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DIC川村記念美術館『BLACKS展』
2013年4月 3日
朝食の後は今日の目的であるお気に入りの美術館、DIC川村記念美術館にて行われている企画展『BLACKS』へ。
黒いベルベッドのカーテンが古い劇場のように垂れ下がった入り口をくぐり抜けて会場内へ。この展覧会は、黒を作品の重要な要素とした3名のアーティストの作品で構成されています。
まづは写真家・杉本博司さんの劇場シリーズ、映画1本を長時間露光して1枚の写真に写しだしたもの。無人の劇場から、ぼうっとステージが白く浮き上がってくるように感じる。それはまるで場所でなく時間を切り取ったかのよう。2部屋とも直線的に並べられたシンプルな構成。
そして次の部屋はルイーズ・ニーヴェルスンの黒い箱を積み上げていったような木彫がずらりと。ぐっと光を抑えた真っ黒な壁の前に、これまた黒に彩色された立体物。部屋の中でじっと佇んでいると、空間の重さがぐっと増してくるような不思議な感覚を覚えた。
そして最後は、アド・ラインハート。ホワイトキューブの部屋に黒く塗られたカンバス。眺めているうちに、それはボーダーであったりクロスであったりと、微妙に違う黒があらわれてくる。
3人とも黒を主題としているのに、テーマや黒の捉え方はそれぞれであるのが面白い。何より会場の構成が素晴らしく、とても見ごたえのあるものでした。
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