1940〜1950年代デンマーク製の、ヴィンテージ ロールフロントキャビネット。
真鍮の取手に細い半円柱のスティックを組み合わせた蛇腹扉は、スムーズにスルスルと後方へと引き込まれていきます。扉内部は背面を含め修復時に三方の壁面を交換し、可動式の棚板が1枚付属する使い勝手の良い作りに造作しました。正面エッジと脚部フレームが同様の角度で面取りされていたり、本体正面部分が緩やかなアールを描くなど、細やかな工芸的な仕掛けに職人の高い技術を伺うことができます。脚部は直方体からはじまり下方に向かうにつれて円柱へと変わっていく手の込んだデザインで、脚先には真鍮の靴を履いたエレガントさが魅力です。素材は「アフリカの赤い宝石」とも呼ばれる高級木材であるマホガニー材を使用し、すっきりと上品な印象を与えてくれます。デザイナーや工房は調べ切れませんでしたが、非常に上質な一台です。
リビングや玄関ホールに置くだけで、目を惹く存在感があります。天板に小物などを飾ったり上部に絵画やポスターを合わせたりと、日々の暮らしの中で活躍してくれそうです。
古い塗膜を剥がして全体を丁寧にサンディング(研磨)したあと、マホガニー材が美しく見える艶加減で再塗装を施しまして、全体的に非常に綺麗な状態です。真鍮部分にもペンキ跡などが見られたため磨き直しております。詳しくは画像にてご確認ください。