Christensonにより1951年に描かれた水彩画”Rosenvingeska huset ”。当時を物語る自動車のフォルムや、現在の景色と同様のワイヤーで吊るされた街灯など、スウェーデン第3の都市であるマルメの賑やかな街の様子を気負わずにさらりと描いたようなタッチです。そんな風景を紐解いていくと、主役は中央に見える赤煉瓦の建物 ”ローセンビングスカの家”。1534年に建てられた北欧で最も古いルネサンス建築で、入り口上には石碑があることが分かります。描かれたのは本格的な建物修復が始まった頃なので、何か思い入れがあったのかもしれません。フレームは経年によるペイントロスによって元々の木肌が出てきて、鈍い光を放つゴールドが作品に深みを添えています。
ヨーロッパの街に見られるくすんだ色合いで、他のインテリアにもスッと馴染むことと思います。印刷されたポスターとは異なる重みを持つ世界でひとつだけの肉筆画を、日々の暮らしに彩りを添えてはいかがでしょうか。
ビンテージの風合いを生かすべく、ガラスを含めたメンテナンスを行い、裏張りも新規交換しました。シミの見られたマットは新しいものに交換したため、すっきり清潔な状態です。詳しくは画像にてご確認ください。