Ilmari Tapiovaaraのデザインによる、スウェーデンEDSBY VERKEN社1962年製造のFanett Chair。U字に曲げられた背もたれの間に4本のスポークが絶妙な角度で入っており、ふわりと背を支えてくれるシンプルながら計算された構造となっています。20世紀初頭よりスキー板の製造を、1930年代よりその廃材からウィンザーチェアの製造を始めた歴史ゆえ、曲木技術はお手のものだったのでしょう。そして座面はお尻の部分にくぼみがつけられていたり、膝裏の当たる部分は緩やかなアールを付けたりと、座り心地もよく考えられていることが分かります。 素材は座面がチーク材、フレームがビーチ材と、ナチュラルな色味のコントラストが木目を生かした北欧ヴィンテージらしい穏やかな雰囲気です。
ビューローに合わせたり部屋の隅に置いておくだけで、とても絵になる一脚です。タピオヴァーラのデザインしたチェアの中でも現地でほとんど見ることがなく、かつ復刻されていないためにヴィンテージでしか手に入らないモデルとなります。
丁寧な修復を行い、全体的に綺麗な状態です。背もたれ部分に見られるスジは木を曲げる際にできるもので、使用には問題ありません。詳しくは画像にてご確認ください。