1960年代デンマーク製のヴィンテージソーイングテーブル。
長方形のテーブルからスラリと長い脚が伸びたすっきりとした姿をしています。短手方向に僅かなアールをつけた天板で、そこに取っ手となる窪みを作ることで移動の際にはキャスターをサポートする働きがあります。
特徴となっているのは天板下についた引き出しの作り。ソーイングテーブルのデザインでよく見られるラタン製ではなく、本体同様に面にはチーク材を用いて、その表面にラタンを編み込んでリズミカルな模様を作るという、他にないデザインが素敵です。指がかりの良い取っ手を引くと、中は2段になっており、上のケースはスライド式で前後に動かすことができます。
さらに本体下方に棚板が1枚付属する利便性を感じる作りです。引き出しは正面・裏面の区別がない両面ともに同デザインをしており、どちらからでも引き出しを開けることができます。
夜の長い北欧諸国では裁縫が盛んなゆえ、裁縫道具をひとまとめに収納できるこのような家具が作られました。もちろん多目的に使用できるためソーイングにこだわらず、ソファ脇などに置いてリビングに散らかりがちな文具などの細かなものを収納したりと、現代の暮らしに合わせた使い方が思い浮かびます。北欧ヴィンテージらしい雰囲気と合わせて工芸的な美しさも感じる一台で、部屋の雰囲気作りに一役買ってくれることと思います。
丁寧な修復を行いまして、全体的に綺麗な状態です。脚部に取り切れなかった小キズなど見られますが、気になる程ではないかと思います(引出し内部のケースエッジはオリジナルの製品クオリティです)。詳しくは画像にてご確認ください。