1930〜1940年代デンマーク製のヴィンテージ 円形コーヒーテーブル。
丸い天板の下からすらりと3本脚が末広がりに伸びたエレガントなデザインです。樹種は特徴的なその美しい木目からコーカサスウォールナットと思われます。中心から放射状に広がるように緻密に計算し突板を張り合わせることで、木目によってグラフィカルなデザインを生み出しています。
そんな天板を水の揺らぎに見立てているのか、エンゼルフィッシュが3匹気持ち良さそうに泳いでいます。これらは象嵌細工によりローズウッドやマホガニーなど色味の異なる樹種を用いて絵を描くように描写したもので、細やかな細工に職人の技術の高さが伺えます。このような細工は当時のイギリスの上流階級向けの家具によく見られたもので、デンマーク家具がモダンに進んでゆく手前の時代には古典的なイギリス家具からの影響があったことが見て取れます。
天板の下から伸びる脚部は先端に向かい細くなってゆき、くびれの先に丸みを持たせるという手の込みよう。作家や工房など調べきることができませんでしたが、この時代ならではの遊び心のある素晴らしいテーブルです。
全体を丁寧にサンディング(研磨)した後に再塗装を行い、ヴィンテージらしいとても良い雰囲気に仕上がりました。僅かな小キズなどございますが、全体的に非常に綺麗な状態です。そのほか細部の状態などは、画像をご参照ください。