デンマークを代表するデザイナーのひとりであるHans J. Wegner が1949年にデザインしました、Carl Hansen & Son製のヴィンテージ チェアCH23。
背に沿うようにゆるやかな曲線を描く笠木(背もたれ)、そして脚部、座面へと繋がっていきます。笠木と後脚はビスで固定されていますが、ビス隠しを単なる木栓ではなく十字形にすることでデザイン性を持たせています。
座面はペーパーコードによるもので、座枠だけでなくその下の貫部分にまで2段階に編まれてます。座面のリズミカルな平織りから側面へ向かうと上下に交差するような意匠が見られ、他には見られない特徴となっております。
座面のペーパーコードは、熟練の職人が新たに張替えをしました。オリジナルと同じペーパーコードを使用し、コードの詰まり具合や網目のラインなど細部にまでこだわることで、耐久性のある座り心地の良い仕上がりとなっております。
木部はオーク材を用いたもので、経年により飴色に変化した美しさを感じます。この年を経ることで生まれた木部の味わいと、真新しいペーパーコードのコントラストもヴィンテージならではのもので、味わいと新品の座り心地の両方楽しめる一脚となっております。
広い座面でゆったりとしたダイニングでのひと時を演出してくれます。他のウェグナー作品と1脚づつ異なるもので合わせても、統一感のあるダイニングセットを作ることができそうです。
丁寧な修復を施しまして、目立った小キズもなく非常に綺麗な状態です。そのほか細部の状態などは、画像をご参照ください。