1930〜1940年代Frits Henningsenのデザインによる、デンマーク製のヴィンテージデスク。コンパクトな天板の下には上段に幅広の、下段には深さのある引出しが左右それぞれに備えられています。引出し正面に縁取りを施し、引き出し左右の小口にはスリットを入れるなど非常に細やかで丁寧に作られていることが窺えます。すらりと伸びた脚部はテーパーがかかり、すっきりとまとめられています。
素材には世界三大銘木のひとつであるマホガニー材が用いられ、さらに天板にはその上質な無垢材を用いるという、現代では考えられないほどの贅沢な素材使いに驚きます。その見応えのある木目も見所の一つです。
古典様式を学び自身の工房を営んでいたヘニングセンならではのデザインで、装飾を削ぎ落とし、クラシックの中にエレガンスを感じる静かな佇まいが印象的です。この古典様式を咀嚼してモダンなものへと昇華させるリ・デザインの思想は氏と同世代のKaare Klintの提唱したもので、ウェグナーをはじめとする多くのデザイナーが影響を受けました。
幅110cmの絶妙なサイズ感は仕事用のデスクとしても、奥行きのある引き出しにたくさん収納していただけます。背面にも化粧が施されているため、壁付けに縛られずに自在に置く場所を選ぶことが出来ます。
全体を丁寧に研磨(サンディング)をして小キズや輪ジミを取り除き、その後に再塗装を行い、自然な艶の良い雰囲気に仕上がりました。多少の水濡れにも問題のない塗装を施しておりますので、安心してご使用いただけます。引出し底板も新しく交換済みです。僅かな小キズなど見られますが、全体として非常に綺麗な状態です。そのほか細部の状態などは、画像をご参照ください。