1960年代デンマーク製、エクステンション板内蔵式のヴィンテージラウンドテーブル。
穏やかで美しい木目の天板や両脇にくびれのついた繊細な造形の脚部など、飽きのこない凛とした佇まいが印象に残ります。また通常内蔵式は正方形など直線的な幕板が多いなか、こちらは天板と同じラウンド型の幕板のため、全体に連続性を持たせてよりやわらかな雰囲気を作り出してくれます。
特徴は何といってもエクステンション(伸張)板が2枚も内蔵されたスペシャルな作りであること。通常は円形4人掛けのダイニングテーブルとして、伸張板を1枚のみ広げてゆったり5〜6人掛けに、2枚広げて8人掛けほどのオーバル型ダイニングテーブルとしてご使用いただけます。内蔵式のもので伸張板が2枚付いているものは非常に少ないです。
デザイナーは調べきれませんでしたが、細部まで細やかに作られたとても上質な一台です。
全体を丁寧に研磨(サンディング)をしてキズや輪ジミを取り除き、その後に再塗装を行い、自然な艶の非常に綺麗な雰囲気に仕上がりました。多少の水濡れにも問題のない塗装を施しておりますので、おおらかにお使いいただけます。また修復時には天板と伸張板との色味を合わせることを心がけており、楕円形で使用した際も伸ばしていることを忘れる使い心地です。修復前の状態は長い間使い続けた天板と使用頻度が少ない伸張板では、どうしても日焼けによる退色などにより色味に差が生じています。そのため、気持ち良く使用していただくため、色合わせは修復時に心がけているポイントの一つです。天板などに落としきれなかった極僅かな小傷など見られますが、気にならない程度と思います。そのほか細部の状態などは、画像をご参照ください。