20世紀のデンマークで活躍した画家 Karsten Hallberg Mollerによる油彩画。若葉の茂る丘の中腹には三角屋根の平屋と細長い納屋があり、そこから下りてきた3人が画面手前へと間隔を開けて歩いています。うすぼんやりとしたライトスチールブルーの空は、時折青空を見せつつも雨雲が広がってきています。雲の隙間から光が差し込む緑の丘は明るく、雲の下は暗くとその陰影も見事です。デンマーク郊外へ車を走らせると広大な農地とそこに佇む一軒家という光景はよく見かけるもので、淡い色合いでまとめた穏やかな風景は見る側を優しい気持ちにしてくれます。
デンマークJutland島の北部にあるStøvring生まれのMollerは、父親の跡を継いで画家となりました。その他にも海岸沿いの街の風景など、彼が生まれ育ったこの地域を大切に思っている風景画を残しました。
複数枚を刷り上げるリトグラフなどの版画とは異なり、キャンバスに絵筆で描く油彩画はまさに1点ものの作品。絵の具の厚みや筆のタッチなど、油彩画ならではのマチエールをお楽しみいただけます。とても気持ちの良い季節の一枚です。画面右下と裏面にサインが確認できます。
額はオリジナルのもので内側には麻のライナーが付き、外枠は木製フレームをゴールドでペイントされています。
玄関やリビングなどに、季節に関係なく壁にかけて飾ることができそうです。ポスターとは異なる油絵ならではの重厚感は、空間の雰囲気をグッと高めてくれます。北欧家具との相性もよく、ソファ上の壁面やサイドボードなどに合わせるのに丁度良いサイズと思います。
フレームは経年変化の美しさを損なわないように、クリーニングをするのみに留めました。全体的に綺麗な状態です。そのほか細部の状態などは、画像をご参照ください。