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Michael Borremans『The Advantage』

2014年2月12日

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あられが散らつく寒空の火曜日、原美術館へミヒャエル・ボレマンスの展覧会へ行ってきました。

曖昧な背景の前で何気ない仕草をする人や何かの作業に没頭する人。淡い色合いの人物像を前に、そこに何らかの意味を求めようと必死に探すのだけれど、もともと意味などはなくて、こころの奥底に重い石を沈められたようなもやが残っていきます。

ミヒャエル・ボレマンスはベルギー人のアーティストで、写真から絵画へ転身、今もポーズをとったモデルを撮影してそれをもとに描くというスタイルで制作しています。点数はそれほど多くないのですが、ミヒャエル氏自らが設置場所を決めたというだけあって、個人の邸宅であった原美術館の空間が十二分に生かされた展示でした。作品をじっくりと観て、その後に作品の置かれた空間全体を観てと、その足取りは遅くなるばかり。次の部屋へと進むのをためらってしまう程、ぐっと心を掴まれました。2廻りしても足りなかった...。

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買い求めたのはこの展覧会の図録でなくて、ベルギーの小冊子。レイアウトが綺麗。

Michael Borremans 『A Knife in the Eye』。制作風景やアトリエの様子、もっとも影響を受けたというベラスケスの絵を前にして話をしていたり。言葉が分からないのがもどかしい。。

カテゴリー:ART&CULTURE

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