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【北欧だより・ART】Louisiana Museum of modern art

2018年6月16日

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今回はタイトスケジュールのため、休みなく働きづめとなりまして。。そんな中お気に入りの美術館が、22時まで開館のサマースケジュールとの朗報が。これはと最終日に輸出書類を作り終えたあと、夕方から急いで向かうことにしました。

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コペンハーゲンから北上したひっそりと小さな街、その海に面した邸宅を改装してできたのがルイジアナ美術館です。

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もともと個人の邸宅だったところをVilhelm Wohlert と Jorgen Bo が改築して美術館へと生まれ変わらせました。こちらは入り口正面から外へ出たところの芝生の風景、寝転がったりおしゃべりしたり、みんなヒュッゲなひと時を過ごしています。

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平面図で見ると大小様々な大きさの部屋が廊下でつながり、くるっと一周できるのですが…

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丘の上という立地を生かして時には地中に潜ったり、その全貌は一目ではわからないような設計です。もともとの樹木を切らずに設計に反映させたりと、景観と共存して一体となる考え自体が美しさの所以である気がします。

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まずは仕事頭から切り替えるべく、ギャラリーへ行く前にカフェにて休憩を。

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イチゴの中にはクレーム・シャンティではなく、乳脂肪分の高めで甘さのないあっさりとしたクリームが入っていました。タルト台の中のクレーム・ダマンドはアーモンドの香り高く、ほっとする味わい。紅茶はティーパックですが王室御用達のA.C. PERCH'Sのもので、ふくよかな香りが口一杯に広がります。

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中庭に出るとカルダーの彫刻3体が、風を浴びて伸び伸びと羽を伸ばしているよう。

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みんなの寛いだ様子やこの解放感は、いつも直島にいる時と同じような気分だなぁと感じます。

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エーレンス海峡を挟んだ先にあるのは、スウェーデン。無理やりのフリータイムでしたが、来てよかった〜。

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今回の企画展はドイツの女性アーティスト、ガブリエレ・ミュンターの回顧展(企画展内も撮影可能です。)

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このルイジアナ美術館や川村記念美術館などいくつかの美術館では(キュレーターさんの切り口や展示方法がよほど私に合っているのか)どの企画展に行っても素晴らしいので、知らないアーティストの時ほど進んで足を運んでは勉強するようにしています。

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19世紀後半から20世紀という激動の時代を生きたミュンターは、ヨーロッパ各地を旅して様々なアーティストと触れ合っていきます。

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よくある時系列に書き連ねられたもの異なり、ちょっとした出来事や写真も一緒に飾られた興味をそそられるバイオグラフィー。見進めていくと一時期カンディンスキーのパートナーだったことが分かり驚きました。このあと色々と調べるにつれ、才能ある画家同士ならではの一緒にいることの難しさを考えさせられました。。

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当時個展のために描いたポスター。表現主義の彼女らしいのかは置いておいて、これを見たら足を運びたくなります。

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企画展を見終わると現れる、海を望むスペース。ここがまた居心地よいのです。

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廊下は地下へとつながり、コレクション展へ。

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コレクション展のあとは幾つかの常設展の部屋へ、ジャコメッティがお出迎えしてくれます。

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他の常設の作品は入れ替えがあるのですが、ジャコメッティの作品だけはここが定位置。みんな居心地よさそうに佇んでいます。

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デンマークらしい素材の使い方、清々しい廊下。

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ガラスの向こう側には、これまた作品がたくさん。屋外で見る生き生きとした彫刻は、窮屈な部屋を抜け出したような躍動感を感じます。

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まだまだゆっくりしていたかったのですが、明るく見えてそろそろ帰る時間に。宿に戻ったら、明日のフライトのパッキングをしなければ。

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