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【初夏たび】小鹿田焼の里 @大分・日田
2019年7月 4日
ランチの後は北上して、小鹿田焼の里へ向かいました。あちこち日本各地を旅する時に、できるだけ民芸に関する場所も訪れようと思っていまして。。
小鹿田焼は深い山に囲まれた集落の中心に川が流れ、静けさの中にギギーッ…ゴットン…とくぐもった音が響いていました。まずは小鹿田焼陶芸館に行って地図をもらい、小雨交じりのなかで散策スタート。
響き渡る音の元はこの唐臼、初めて見る光景に興味津々です。
土採り場から運ばれてきた原土は一旦乾燥させ、
先述の唐臼でついて、細かな粉末へと変わっていきます。
唐臼の動力は中心を流れる川の水。竿と呼ばれる一方をくり抜いた木の中へと、川の水を竹筒でひいて動かしていたのです。この唐臼は里全体で使われているのではなく、それぞれの窯元に2〜3基づつあるようでした。
中心の四角い水槽へ陶土を入れ十分撹拌したところで、両端の丸い水槽へフィルターで漉しながら入れていきます。
そして水抜きしたものがこちら、陶土になっています! 原土は周辺の山からの自給だそうで、この良質な土と一子相伝の技術によって、300年もの間受け継がれているのですね。
小鹿田焼の里は店舗などがあるわけではなく、窯元それぞれの作業場の横に設けられた即売所にて購入することができるようになっています。
隣の作業場を見学させていただきました。蹴ロクロの上の陶土が、みるみるうちに同じ形の湯呑み茶碗へ。
ロクロは一家に2台。どの窯元でも親子並んで作業されており、これが一子相伝ということかと実感しました。
こちらでは新しい窯になって2年、ようやく窯の癖に慣れてきたそうです。
飛びカンナの美しい文様。こうして工程を見ることができると、一枚が完成するまでの大変さが分かりますね。
これはまた別の窯元。男性陣が成形した器に、細かな部分をチェックしながら娘さんが仕上げを施していました。
柳宗悦とバーナード・リーチが訪れたということで知った小鹿田焼。時を経てもなお機械を使わず大量生産せずに、名を入れぬ民藝を守り続けている姿を見て、私たちも丁寧に使い続けていくことが大事なことだと実感したのでした。
これはまた別の、年季の入った登り窯。 いやはや、素晴らしい体験をさせていただきました〜。またいつか訪れることがあれば、次は兄弟窯の福岡・小石原焼と合わせて見学したいなぁ。。