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【北欧だより+】Finn Juhl Hus 後編
2020年5月 4日
ガーデンルームから階段を4段上がってもう一つの棟へ行くと、まず現れるのがダイニングルーム。自身のデザインした家具はもちろん、かけられた絵画など”ひとつも見逃すまい!”とじっくりと見学。私なら…毎回の食事のたびに緊張してしまいそうです。。
その奥にはキッチン。備え付けの食器棚も含めて、すべて真っ白。そこに差し色のように自身のデザインしたトレーや食器が並びます。そういえば別の場所にBing&Grondahlのためにデザインしたものの、結局販売されることのなかったディナーセットのプロトタイプが保存されていましたよ。
細い廊下にはくくりつけの収納家具に、ウォールユニット、小さな物書きスペースまで、多様な機能が備わっています。
その脇には、個室その1と…
個室その2。いただいた冊子にはユールの収集した美術品が紹介されていたので、今はどれを展示しているのかしらと照らし合わせながら楽しく見学していきます。
その先にあるのが、明るい寝室。
ダブルベッドのファブリック、ベッドサイドテーブルや照明…
ひとつひとつが貴重な品々で、ワクワク。。
暖炉やワーキングスペースは途中で増築された部分で、ご婦人が仕事でミーティングをしていたとか。。
年季の入ったレザーはいい色合いに変化してますね。
彫刻的と言われるユールの家具ですが、本人はインタビューで「家具は家具。それは工芸であって彫刻ではないということです。」と語っていました。
おまけの部屋。エントランス脇の小さな書斎。北向きの窓は小さめで、ここでなら静かに仕事ができそうですね。
こうしてフィン・ユール邸の写真を見返して、建築家の自邸ということで、ここは ”さまざまな実験の場" だったのだなぁと、改めて感じました。現在は美術館の拡張工事に伴い、フィン・ユール邸を含めて臨時休館中(その前にデンマーク国が、そもそも国境閉鎖中です)。私たちもいつデンマークに行くことができるか分かりませんが…また将来この素敵な建物を、そして本館の美術品を鑑賞するために、必ず訪れたいと心に誓うのでした。