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【秋たび/ART】HARA MUSEUM ARC

2020年10月 2日

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車を走らせてやって来たのは、お久しぶりのハラ ミュージアムアーク。

 

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ここは品川にある原美術館の別館として1988年にオープンしたところ。本館は老朽化に伴い(非常に残念ながら)来年閉館してしまいますが、その後はこちらに集約されるので、ドライブがてらに来る機会も増えそうです。

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設計は何度か訪れている水戸芸術館を設計した磯崎新氏。ポストモダン建築を代表する建築家で、昨年プリツカー賞も受賞されました。榛名山麓の高原に経つ低層建築は黒を基調としたもので、中心にあるメインの棟からウイングが伸びたような特徴的な外観をしています。この目を引く外観であるにもかかわらず、周囲の自然に浮くことなく馴染んでいるのは…さすが巨匠の仕事ですね〜。

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A〜Cの現代美術ギャラリーで今開催しているのは、夏からスタートした「きぼうのかたち」展。

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まずは正方形のギャラリーAへ(ギャラリーAのみ撮影可でした)。入って目に飛び込んでくるのは「森村泰昌《レンブラントの部屋》」。1994年に開催された展覧会からそのままコレクションに収蔵されたもので、こんなところでお目にかかることができるとは!

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青年期から晩年までのレンブラントのポートレイトに、その妻や息子までに扮しているのは…すべて森村さん!何も知らずに部屋に入ると、まずは可笑しみがこみ上げてきて思わず笑ってしまいました。

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これも森村さん。。その後に圧倒的な画力、その光と闇、裏側にあるもの、複雑な魅力にしばしこの壁の前から動くことができませんでした。

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ギャラリーAはトップライトからやわらかな自然光が降り注いてきます。外壁が黒に近い炭色なので、部屋の白さが際立って、より”作品と対峙している”感がはっきりと自分の中に感じられるようです。

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ギャラリーB&Cにもお馴染みの現代作家がずらり。特に感動したのは、長期展示されている「束芋《真夜中の海》」。原美術館での「ヨロヨロン 束芋展」で観て以来なので、十年以上ぶりのご対面!展示室に合わせて再構築されているようで、左右に鏡を用いたまた異なる雰囲気となっていることに驚きました。なにより平日ということもあってか、束芋作品を独り占めできるまたとない機会を堪能したのでした。

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広〜い芝生エリアにも作品がゴロゴロ。

 

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そして2008年に増設された觀海庵での特別展示へ。日本美術へと頭を切り替えて中へ入ると、入り口にさりげなく飾られているのは「アニッシュ・カプーア」。”競演”に現代美術が含まれているのは、さすが原美術館ですね。

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ポッコリと飛び出たこちらにて「競演ー永徳・探幽・応挙」が開催、お三方の作品に合わせて近現代作家のものが展示されていました。特に見入ってしまったのは大好きな探幽の「龍虎図」に合わせたイサム・ノグチの彫刻作品。そのものの素晴らしさはもちろんのこと、キュレーションによって魅力がさらに高まっているのです。。ありがたいものを観させていただきました。

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展示室までの廊下にも自然の額縁が。

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予報はあまりよくなかったはずなのに、ほっこりとした小春日和となったことに感謝。

【ハラ ミュージアム アーク】群馬県渋川市金井2855-1

 

カテゴリー:ART&CULTURE

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