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【秋たび】千と千尋の...
2020年10月 3日
美術館から少し北上したところにあるのが、”四万の病を癒す霊泉”と言われる四万温泉郷。
昨年、旅の足しになればと中之条町にふるさと納税していたのですが、旅で使える感謝券の期限が12月まで。。今年は想像もしないようなこととなってしまい、行くことができないのは仕方ないと諦めていたのですが、ギリギリで訪れることができました〜。
宿泊したのは元禄七年創業の老舗のこちら…あの宮崎映画のモデルのひとつと言われている旅館です。
雀の家紋が可愛らしい。。
まずは温泉。館内の看板にも江戸時代から残るものを目にしたりと、いつもとは異なる背景にワクワク。
館内にいくつかある温泉の中でも一番古い「元禄の湯」は大正ロマンなアーチ窓、元祖サウナのような畳一畳分くらいの一人用の”蒸し風呂”が残っていたりと、素晴らしいものでした(もちろん内部撮影は不可です)。
建物は建てられた時期から元禄期の「本館」、昭和の「山荘」、新しい「佳松亭」と3棟に分かれ、それぞれに趣深い建物となっていました。
私たちが選んだのは登録有形文化財にもなっている「山荘」。その理由は…
この昨年リニューアルした建築家・永山祐子氏の設計の部屋を体験したかったからなのです。
角部屋に位置しており、見えるのは緑の木々だけ。障子は両端にしまえる作りで、まるで外の緑と一体となったような開放感があります。
そして窓の下側までガラスと考え尽くされた設計で、浮遊感ある空間の広がりが素晴らしい!朝はここでぼんやりしていると、鳥のさえずりだけが聞こえてきて、これぞ”心の洗濯”といった感じ。
コチコチと打った跡の見られる真鍮製のこちらはなんと照明、日中は飾りのように見えますが夜に間接照明としてやわらかな明かりを灯してくれました。その他ドアノブやブラケットも真鍮で統一されていて、歴史を感じる木造との相性の良さにうっとり。。
美しい組子障子はそのまま残したのだそう。歴史ある建物ゆえに、手を加える加減も大変だったのでしょうね。
組子障子の先には、小さな書斎。この小部屋や寝室&お風呂などはグレーの壁で、モダンなのにしっとりと他の部分とも馴染んでいます。パソコンを持ち込んで利用したのですが、目の前には緑のみでなんとも集中できる空間!これは現代湯治といいますか、今時のワーケーションにもぴったりではないでしょうか。
タオルには家紋の雀。元禄の湯の他にも内風呂や露天風呂などの大浴場があり、やわらかなお湯を堪能したのでした。
夜が更けて明かりが灯った本館、確かにあの映画の湯屋に似てる。。
食事も美味しく、またいつかの再訪を楽しみにしたいと思います。