特に予定のない休日だったので…こんな日は美味しいランチをいただこうとドライブがてらに小田原へ向かいました。

着いた先は雰囲気のある古民家、枕木に沿ってくの字に曲がり入り口へ向かいます。

民家の名残がありつつ、ワンフロアの気持ちの良い空間にリノベーションされています。一方の壁はガラス扉からお庭を眺めることができて、光が燦々と降り注いでとにかく明るいこと！パリッとしたレストラン然とした雰囲気とは異なるホッと寛げる空間で、みんなホッとリラックスできるように思います。

まずはズッパ「かぼちゃのポタージュ」冷えたスープからは豊かな甘さ、その上に生ハムを乾燥させたチップが乗っていて、絶妙な塩気がアクセントになっています。

自家製フォカッチャ。可愛らしいパン皿は、私もトレイを使っている渡邊さんの作品かしら。

アンティパストは「鶏ささみのフリット」。フリット自体もコーンミールを衣にしてさくっとした食感＆パサつきのない肉質が絶妙だったのですが、何より印象的だったのが3種のソース。手前の赤いロメスコソース、上からかかったサルサソース、そして下に敷かれたナスのペーストのソースと、3つの味わいを楽しみます。

元気な野菜が主役な一品で、ナスは一度グリルしたのか香ばしさが前面に出て美味（これだけで盛ってもらってパンにつけて食べたいほど！）。普段見る食材ばかりなのに家では決して真似できない、手の込んだ味わいです。

セコンドピアットは「真鯛のポワレ アンチョビソース」皮はカリッカリ＆身はフワッと素晴らしい焼き加減の真鯛は、お店からも程近い小田原の早川漁港から。あぁ贅沢。。

フワリとかかったソースはアンチョビ風味のクリーミーなもの。そしてこれまたたくさんの野菜！軽く10種はあるでしょうか、彩りよく盛り付けられてまるで絵画のような一皿ですね（後で気が付いたのですがメニュー表には「彩り野菜料理に肉や魚を添えて」と書かれていて、これは野菜が主役だったのでした〜）。

パスタは本日のパスタ2種から選べるのですが、2人で別々のものを頼んだら2種盛りにしてもらえました。

「なす入り鶏肉のラグーソース 白ワイン風味」こちらのナスはグリルではなく油をしっかり含んだもので、粗挽きの鶏肉と一体となっています。面白かったのは”むかご”が入っていたこと。そういえばほど近い箱根でも自然薯が取れるので、この”むかご”も小田原産なのでしょうね。

「しらすと空芯菜とフレッシュトマト」。一口いただくとフワリとレモンが香ってきて、釜揚げシラスかしら？とトマトがギュッとまとまったお味。これまた記憶に残る一皿。

「パンナコッタと秋の果物」ギリギリ形を留めているほどの柔らかなパンナコッタ、その下に敷かれているのはなんとレモンバーベナのジュレ。そう、私の好きなハーブ、ヴェルヴェンヌです！

ジュレの中にはブルーベリーやイチジク、マスカットが潜んでいて、これまた小田原産なのだそう。トップにはイチジクのグラニテと、初秋の訪れを伝えてくれたデザートでシメとなりました。

お腹も心も満たされて、2人も笑顔でお店を後にしました〜。それにしてもこの品数とクオリティで¥2,700+taxとは、そのお得さに心配になるほど。季節を変えてまた新しい小田原を感じに訪れたいと思います。

小田原といえば”早川漁港でのアジフライを食べに来るところ”となっていましたが、また新たな美味しいお店を知って、嬉しい悩みが増えそうです。

【cucina vegetale Cuore Ricco（クッチーナ ベジターレ クォーレリッコ）】神奈川県小田原市蓮正寺149-11