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【ART】The Sence of Wonder into another garden @ ヴァンジ彫刻庭園美術館
2020年7月 4日
ランチ後に向かったのは、クレマチスの丘にあるヴァンジ彫刻庭園美術館。途中で降ってきた小雨のおかげか、緑の木々が元気いっぱいの鮮やかさでお出迎えしてくれました。
バラとクレマチスを目当てにしていた春の来館は叶わなかったものの、こうして初夏の庭に訪れることができて感謝。。予約制や入場制限はされていなかったのですが、HPに記載のお知らせ・注意をしっかり確認しての来訪です。
遅咲きのクレマチスや、白アジサイなど、たくさんの花々で賑わっています。
つい小雨を忘れるほど。。いつも遭遇する庭師さんたちの心のこもった仕事があってこその庭園ですね。
そして館内へ。
今回は地下のメインの展示棟は常設展のまま、階段吹き抜け部分のみを使った展覧会です。
【今展覧会チラシ・オモテ面】
「センス・オブ・ワンダー」はアメリカ人の海洋生物学者 レイチェル・カーソンの著書で、私も高校生の頃に彼女の書いた「沈黙の春」を呼んだっけ。センス・オブ・ワンダー= ”神秘さや不思議さに目を見張る感性” の大切さを分かりやすい言葉で説いている本なので、この壮大なテーマをタイトルに、何を見せてくれるかを楽しみにしていたのです。
【今展覧会チラシ・ウラ面】
ヴァンジの彫刻に混じり、まずは1階部分の2作品がお出迎えしてくれました(企画展部分は地下部分の撮影は不可で、この上の部分2名の作品のみ撮影可能とのこと)。無機質なコンクリート壁も、大きな窓から見える緑によってあたたかみを感じるので、展示された写真ものびのびとして見てます。
コンクリートのはざまに、うっかり見落としてしまいそうな須田悦弘氏の彫刻(数センチの雑草)!この須田さんを筆頭に今回展示されている作家さんを見ると、川内倫子、杉戸洋、テリ・ワイフェンバックなどなど、いずれもこの美術館で以前に展覧会を開いたことのある方ばかり。そう思って確認すると、ここで滞在制作をした経験のある方々の、さらにこの富士山麓のここで制作した作品のみを集めたのだとか。
そうして再度作品を眺めると、彼らはここ富士山麓の自然の中で普段つい見落としてしまう自然の神秘をその目で捉えて、彫刻、絵画、写真といった作品に昇華させているのだと感じます。それに呼応するように壁に貼られたカーソンの言葉もあってか、じきに私の心もほぐれていくようでした。
展覧会場を後にして、しっとりとした庭園へ。
この難しいテーマをまとめ上げてくれたキュレーターさんのおかげで、何度も通ったこの空間でいままでにない気づきをもらえた気がします。
そしてこの時期だからこそ、自然を見つめ直すことにまた別の意味や感情が生まれたようにも思いつつ、美術館を後にしたのでした。