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【ART】DIC川村記念美術館 / Color Field 光の海を泳ぐ
2022年4月15日
休日の美術館巡りが続いていますが…この日は千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館にやってきました。
前回同様に事前予約制となっているので、あらかじめウェブで購入してスムーズに来館。新緑のアプローチを抜けると…
手入れの行き届いた芝生に大きな池と噴水、ここにしかない贅沢な景色が広がっています。
この日のお目当ては3月から始まった企画展「Color Field 色の海を泳ぐ」。
《今展覧会フライヤー・オモテ面》
先月観た国立新美術館で開催中の「ダミアン・ハースト CHERRY BLOSSOMS」展で彼のインタビュー映像が流されていて(HPでも同じドキュメンタリーフィルムが公開されています)、その中でちょうどニューヨーク派の話をしていました。ニューヨーク派とは第二次世界大戦後のアートの主流がフランスからアメリカへと移り、そこで起きた独自の芸術表現である抽象表現主義のこと。インタビューの中でハーストは自身が影響を受けた同じくイギリス人のフランシス・ベーコンについて「本人は抽象表現やマーク・ロスコをけなしていたけれど、確実に影響を受けている」と推測しているのが気になったのです。
《今展覧会フライヤー・ナカ面》
そんな中で抽象表現主義のひとつであるカラー・フィールド・ペインティングに焦点を当てた企画展が大好きな川村記念美術館で開催されると知り、何というタイミングだろう!とひとり喜んだのです。
【DIC川村記念美術館で見る色彩の可能性】https://t.co/MRD50cNfvo
— 美術手帖 ウェブ版 (@bijutsutecho_) March 30, 2022
1950年代後半から60年代にかけてアメリカを中心に発展した抽象絵画の動向「カラーフィールド」を日本では初めて紹介する展覧会「カラーフィールド 色の海を泳ぐ」が、DIC川村記念美術館で開催中。その見どころをレポートします。 pic.twitter.com/4IjiKT5C1t
カラー・フィールド・ペインティングは「大きなカンバスに向かい色彩(カラー)を用いてその場(フィールド)を作り出す絵画」のため、展示された作品のどれもがまぁ大きいこと!といっても同じ大きい作品の桜展での没入感とはまた異なる感覚で、確かに作品の色の洪水の中を漂うような不思議な心地よさを感じました。
(※撮影は一切禁止でしたので、館内の様子はツイート画像をご参照ください。)
初来日の大型作品がずらり。
— Tokyo Art Beat (@TokyoArtBeat_JP) March 24, 2022
フランク・ステラ、ヘレン・フランケンサーラー、モーリス・ルイスらによるカラーフィールド作品が集まるDIC川村記念美術館「カラーフィールド色の海を泳ぐ」展。レポートをお届けします。https://t.co/gX0YPpnoSz pic.twitter.com/4zVJ652YTw
会場では名のアーティストを作品を展示していて、ステイニング法などそれぞれの技法などを丁寧に説明。カラー・フィールド・ペインティングは描いたものではなく描き方、カンバスの形や色彩自体に意味を持っているからこその展示風景なのでしょうが、鑑賞しながら楽しく学ぶことができて知識の乏しい私にはとてもありがたかったです。
コレクション展示室では、「カラーフィールド」展にあわせ、色をテーマにした展示を行っています。
— DIC川村記念美術館 (@kawamura_dic) April 10, 2022
各室にテーマカラーを設け、当館の代表作品と、公開の機会が少ない作品を織り交ぜながらご紹介しています。ぜひいつもと異なるコレクション展示をお楽しみください。 https://t.co/U2q71JpBJ2 pic.twitter.com/9fpCPSiyB6
そして今回は常設の展示室も企画展に合わせて展示作品がガラリと変わり、それぞれの部屋は時代ごとではなくテーマカラーを掲げて展示されていました。ポロックの横にこの前東京都現代美術館で見たばかりの中西夏之の絵画が飾られていたりと、数ある収蔵品を色ごとに再構成しているのが本当に素敵でした。
そういえば常設の展示室にはマーク・ロスコの作品だけを展示する「ロスコの部屋」があったり、かつてはバーネット・ニューマンの大作を所蔵していたり(2013年に103億円で売却!)と、そういえば元々抽象表現主義にも強い美術館なのだなぁと後で気づくのでした。