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【ART】原美術館ARC / この、原美術館ARCという時間芸術

2025年7月15日

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この日は少し足を伸ばして、群馬県渋川市にある原美術館ARKへやってきました。

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オラファー・エリアソン《SPACE FOR SHIBUKAWA》

展示室の前に向かったのは屋外の芝生エリアにある常設作品、デンマークを代表する現代アーティストのオラファー・エリアソンの作品。

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重い扉を開けると見えるのは光の束、この作品は天空を横断する太陽の軌跡を視覚的にとらえる観測所なのです。

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ドーム型の室内の上部にはプリズムレンズがあり、そこを通過した太陽光が虹となって現れます。季節、時間、気象で変化していく光のパターンは今ここでしか見ることのできない作品、朝から悪天候予報だったのに太陽が出てくれたことに感謝です。

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そして開催中なのが「この、原美術館ARKという時間芸術」展、3つに分かれた展示室へ向かいます。

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正方形のギャラリーAでは色味を抑えた静謐な空間で5名の作品を展示(撮影可否は作品ごとに記載されていました)。

 

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杉本博司《Seascapes》

大西洋とノルウェー海。モノクロームで時間も場所もすべてを閉じ込めた写真は、どこかへ誘ってくれるような感覚になります。

2025070215.JPG山本糾《落下する水》

上下に分断された滝はモノクロームだからこそより躍動感が伝わってくるような、険しさや荘厳さを感じつもの。水を被写体にしたモノクローム写真の作品という2者が並んでいても、テーマというか作品に閉じ込めた意味が変わると、こうも受け手に伝わるものが変わるのか!と驚きます。

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李禹煥《風と共に》

こちらは彼が1991年にここで開催した個展のために制作した三連画。

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図録では感じ得ない生きた筆使いを堪能。

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ピラミッド型屋根のギャラリーAは、高さ12mのトップライトから自然光が降り注ぎます。今回の展覧会が展示する作品を主にしているのでなく”時間芸術”と謳っているのは、光から感じる自然やその中で作品を鑑賞するひととき自体が芸術なのだということを、ここでこの時を味わうことでストンと腑に落ちたのでした。

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モダンな鉄筋ホワイトキューブの建物だと思いきや、木組みのトップライトに杉柱の木造の建物だとわかると、途端にあたたかみを感じるから不思議です(長くなったので次へ続きます)。

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